「”敬意” と “覚悟” ~採用チームと選考項目~」
11月になり、20年卒業の学生に向けた採用活動をはじめられた企業さんもでてきています。
もちろん、それ以前に、夏にインターンを実施され、既に動き出している企業さんも学生さんもたくさんいると思いますが…実際、今年のインターン、何社か見学させていただきましたが、
■ 企業さん
考え方にだいぶ変化がでてきている
■ 学生さん
本当に、意識高い学生の動き出しが早くなっている
というのが見受けられました…
●企業の姿勢…
企業さんは、
いい意味で「変わらないといけない」という意識がでてきている
採ってやる、見てやる、ではなく「業界のために導こう」という姿勢が見える
→決して、上からではない
「今の学生、すごいな!! 面接だけじゃ気づけなかった…」
など、自分たちのもっていた固定観念を打ち砕き、先達である自分たちが、業界を目指す「後輩」たちに対して、なにかできることはないか?
できれば、自分たちの会社に入ってくれると嬉しいけど…でも、ほかの業界いくくらいなら、ゲーム業界面白いよ!ぜひきて!!! のようなテンションで学生さんと接してくれる、人事・現場の方が増えてきたなという印象があります。
これまで採用現場で面接や作品選考していたものの、直で学生と触れる機会の少なかった方や、学校をまわって企業説明をしてきたような現場の方も、(「べき論」を展開していくだけの方が多かったですが、わたしも、セガ、DeNA時代、例にもれずこうだったとおもいます)
学生のポテンシャル
というものに、目を向けていただける方が増えてきたなと思います。つまりは…
「育てよう」
という意識の萌芽ではないかと思うわけです。ともすれば、即戦力かよ!そんな学生いないよ!!というような、無いものねだりの人材用件が新卒の募集要項や採用基準にあがってくる企業さんがありますが、それは、それだけ「現場は困っている」ということだと思いますw
その気持ちはわかりますが、その「いま」足りないピースは、中途採用や業務委託、もしくは、派遣社員のスペシャリストの方でまずは、賄う方がいいかなと思います。新卒はどんな能力高い人間でも、基本は即戦力ではなく、3年後、5年後を背負う人でしょうし、その会社の「理念」を1から浸透させることができる人たちで、「未来を担う」人たちであるということです。
そして、その範囲を、自社から業界に広げて考えてくださる方が増えてきたということですね(もちろん、最優先は、自社であるべきだと思いますよ!ww)
40、50歳代になることで、ゲーム作品以外に、残し、つなぐことができるのは、実は「人」であることにあらためて気づいて、行動にうつしてくださる方が出てきている、ということです。もちろん、これは、採用数をコミットしなくてはいけない「人事」の方は、なかなか難しいと思います(人事の方がだらしないという意味では決してありません。何に責任をもってやらないといけないか?というところを明確にしておきたいだけです。実際、人事の方で頑張っておられない方はほとんどいませんので)
ただ、ほとんどの人事の方は、実際にゲームを開発したことがない方が多いからです。
つくったことがないからわからない、だから、現場の開発の人に見極めてもらおう!となっている場合が多いと思います。わかったふりして、てきとーな判断をしないということは、良いことだと思いますし、餅は餅屋がやればいいと思いますしね…
だから、その分だけ、人事の方は、
自社の認知をあげる
選考へのエントリー数を増やす
イベントなどにでていく
作品を見る
→企画書やポートフォリオに対して、数多くのものを見た中からの観点で評価する
面接する
→人間性や、会社とのカルチャーフィットなどを見る
など
ゲーム開発自体に関わる部分以外のところで、開発経験なくてもできることを、全力で実施されているのだと思います。もちろん、人事の方の中でも、前職でのわたしのパートナーのDeNAの中川泰斗氏などは、
「作り手の気持ちをわかるために、グローバルゲームJAMに参加してみよう!」
と、実際にGGJに参加して一緒にゲームをつくってみて、プレゼンもしてみた!というようなツワモノもいますw とはいえ、なかなか、中川氏以外で、JAMに参加を勧めても実際に行く方をあまり見たことがありませんが…(時期的に新卒採用動き出すので難しい時期でもありますしね)
ただ、実際彼は、参加した後も決して「ゲームの作り方がわかった!」とはいいませんでしたし、それどころか、
「ゲームって本当につくるの大変なんですね…クリエイターの皆さんや、クリエイター目指す学生さんに、よりリスペクトの気持ちが強くなりました」
と言っていました。DeNAさんを礼賛したわけでは決してないですが、そういった人事の人がいて、学生を集めて、話をしてくれ、且つ、現場の人に対しても、畏怖ではなく敬意をもって接し、依頼することができていれば、「採用チーム」(人事だけでなく、面接や選考にでる開発現場の人間も含めたもの)がうまくまわらないわけはないと思います!
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