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  • 執筆者の写真ryonegishi

第四十三回 ゲーム業界 -活人研 KATSUNINKEN- 「ゲーム教育トーク」(後編)…ゲーム作りは心の動きをデザインすること

「ゲームは人の心を動かす科学」

山本 貴光氏(以下、山本):もう一つ、ゲームクリエイターを養成する教育機関が今後目指すべきは、その学校で学ぶと5年後10年後も通用できる人になれるということじゃないかと思います。どうしてもその時々の流行に目が行きがちですが、それは程なく役に立たなくなる可能性もある。


大事なのは、流行も押さえているけど、その流行が終わって廃れても自力でサバイバルできる基礎を作ることです。自分で文献を探して読んで考えたり、考えを説得的、あるいはロジカルに表現、説明できるといった、ゲーム作りの前提となる基礎的な技術ですね。


その学校で学べば、そうした基礎が鍛えられ、5年後も10年後も通用する人物になれる、というのが地味ではあるけれど理想です。学校は、どちらかというと、良い設備や著名な講師、流行りの技術を扱っていますよ、という提示の仕方が多いですね。

馬場 保仁氏(以下、馬場):専門学校はこれまで2年制だったからというのもあるよね。今は3年制4年制の学校も増えてきているから、もう少し腰据えて教えられるようになるかもしれない。だから、2年制での教育方針とは差別化の観点からも変えないといけないでしょうね。4年制となって、大学とは違った良さを出していかないといけなくなる。どうカリキュラムを組むかは大事だと思います。

山本:カリキュラムの課題は、ゲーム以外のことをどう教えるかだと思うんだよね。ゲームに直に関わることはもちろん重要なのだけれど、実はさらに大事なのは「人間」です。なぜなら、ゲーム制作ってゲームを作っているようだけど、実際に目指しているのは、そのゲームで遊んだ人の経験なんですよ。ただし、他人の経験を直接作るわけにはいかないので、ゲームという間接物を作っているわけです。



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